Okita Yosuke Attitudes

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Okita Yosuke Attitudes
  • 高層ネコ

    春ですね、つがいの季節です。
    最近、シャワーを浴びていたら女性の喘ぎ声が毎日聴こえます。
    我が家のマンションの隣はシティホテルなので、春めいた男女の恍惚の声だと思ってました。しかし、あまりに毎日聞こえるので不審に思って耳をそばだててみると、女性の喘ぎ声だと思っていたものは猫のアレの声でした。

    それにしても、お盛んなこと。
    我が家はマンションの10階ですぞ。
    命がけの高層セックスですな。

    春ですね~

    こう毎日毎日聞こえてくると、動物的に自然な春の行為と縁遠い自分の方がみじめにさえ思えてきました。

    さて、またあることに気づきだしたのは数日前からでしょうか。

    もう初夏だというのに、相変わらず猫の恍惚の声は聞こえてきます。
    ただ、毎日ではなくなったし、声の激しさもいくぶんトーンダウンしている様子です。

    気づきだした事というのは、声の鳴るタイミングです。
    それは、ほとんどミステリーと胸を張って呼べる代物ですが、どうやら、僕がお風呂で体を洗おうとボディソープのポンプを押したその瞬間に、あの喘ぎ声が聞こえてくるのです。

    2回や3回のたまたまじゃありません。

    そんなの誰も信じないじゃないですか。
    だから、最初の5回~10回ぐらいまでは、ただの偶然だと思っていました。

    しかし、あまりに続くものだから、一度、ポンプをプッシュする前に意識して、それから押しました。
    プッシュ → ミャ~

    鳥肌が立ちました。
    思わずポンプの下を確かめたし、ポンプの摩擦音なのか?とも確かめました。
    でも、声は明らかに外から聞こえるのです。

    何度か連続でプッシュし続けた時は、はじめの1回もしくは途中の1~2回は聞こえますが、あとは空砲です。
    窓を閉めて押した時は、空砲です。

    date:
    2013.7.6

    tag:
    diary

  • カリブー!

    今朝の空気はキリッとしていたが、ポカポカの陽気も頬のあたりに感じられ、3月半ばのこの時期にふさわしい朝だった。
    僕はいつもより少し早く家を出て、いつもの道を自転車で仕事場まで向かっていた。

    しばらく行った頃、どこかから「カリブー」という声が聞こえたように思えた。
    僕は首を注意深く曲げ、左斜め後ろを振り返った。
    そこには引っ越しの業者さんが2人いて、声をかけ合って荷下ろしをしていただけだった。
    「な~んだ、聞き間違えか~」
    そう思って前を向き直したその瞬間、何かの存在を感じ、急ブレーキを踏んだが、ちょっと遅かった。

    「痛っ」
    「ごめんなさい!」

    「もぅ~気をつけてよ」というような目でにらむ目を僕は知っていた。
    その人は、元勤め先の同僚で、長い付き合いなのに僕のことを「カリブ」とは呼ばずに「置田」と呼ぶ数少ない人だ。
    しかも昨晩の夢にも彼は出てきて、僕のことを「置田」と呼んでいたが、そのことを僕は夢の中で彼に問いただしていた。
    「なんでカリブって呼ばないの?」

    その答えはどうだったか、もう忘れたが、やはり今朝になっても彼は決まりを守ったままだった。

    「なんだ、置田か! 危なっかしい運転するなよ~」

    でも僕はその時、彼の目の中に、もう一人の彼の姿をくっきりと見ることが出来た。

    date:
    2013.6.6

    tag:
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